ネバーランド
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コラム

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「"THE WHITE TIGER" アラヴィンド・アディガ著」インドの闇と光でした

2012/09/08
4年振りにインドを訪れたという人の某ブログに、
「インドのことを知りたい!という方には全力でおすすめ」とあった本、
早速入手して詠みました。
日本でのタイトルは
『グローパリズム出づる処の殺人者より』。
イギリスの文学賞であるブッカー賞を取った、インド人ジャーナリスト&小説家が書いた本。

カースト制の残る一方、IT企業で勢いづくインド、
村の茶店で働く貧しい少年が、殺人を犯しながらも起業家として大成功を遂げる。
そんな彼が、中国の温家宝首相へ宛てた手紙形式で、ストーリーは展開します。
まるで1800年代、ドストエフスキー『罪と罰』のラスコーリニコフ、インド版です。

インドは、ここ数年一躍脚光を浴びているけれど、
「街は相変わらずごった煮のようだ」、そんな話を旅先では聞きます。
「カースト制が厳しいから、冨を求めて、カーストにない新しい職業ITに、
やる気のある貧しい若者が集まった」、そんな話も聞きました。

この本読んで、なるほどね〜と納得する点多く、
インドの「闇と光」が、この国の底辺で生まれ育った人によって、
単純で分かり易く語られてます。
インドにスピリチュアルや神秘を求めて訪れる人とは違う、現実のインドの暮らし。
賄賂は常識、甚だしい身分格差、闇を一生引きずる人たち、宗教や民族の違い・・
これらは、インドだけでなく、中国や他の国々にも言えるコトだろうけど、
全てが混沌(カオス)の中にあるインドでは、よりリアリティありますね。

闇が暗ければ暗いほど、光への意識は深く広がる。
今まで闇に潜んでいた、た〜くさんの人たちが、
これからは、光の世界へと飛び出して来るのかしら・・

原本読めたら、もっとオモシロいのに・・
翻訳本を読んだ後、いつも感じるモドカシさが、心残りの一冊でした。

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